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- 年金ってなに?
- 公的年金は厚生年金と国民年金(給付される年金の名称は「基礎年金」)の2階建てとなっています。
- 厚生年金保険に加入する労働者は2階建て年金が受け取れる仕組みです。
- 厚生年金は保険、国民年金は保険と税のハイブリッドです。
- 現役世代が受給者の年金財源を用意する賦課方式です。これを「社会的仕送り」といいます。
年金制度の体系
公的年金制度は、加齢などによる稼得能力の減退・喪失に備えるための社会保険で、防貧機能を有します。
現役世代は、すべて国民年金の被保険者となり、基礎年金の給付を受けます。民間サラリーマンや公務員等は、これに加え、厚生年金保険に加入し、基礎年金に加え報酬比例年金の給付を受けます。
年金制度の体系
(数値は令和5(2023)年3月末時点の被保険者数・加入者数)
注1 令和4(2022)年10月施行の被用者保険の適用拡大前の状況であることに留意が必要だが、令和2(2020)年国民年金被保険者実態調査によると、令和2(2020)年3月末時点における国民年金第1号被保険者の就業状況は、パート・アルバイト・臨時が32.6%、無職が31.2%、自営業主が19.4%、家族従業者が7.5%、常用雇用が6.3%となっている。なお、同調査によると、第1号被保険者のうちの学生の割合は21.1%となっている。
注2 被用者年金制度の一元化に伴い、平成27(2015)年10月1日から公務員および私立学校教職員も厚生年金に加入。また、共済年金の職域加算部分は廃止され、新たに退職等年金給付(年金払い退職給付)を創設。ただし、平成27(2015)年9月30日までの共済年金に加入していた期間分については、平成27(2015)年10月以後においても、加入期間に応じた職域加算部分を支給。
注3 国民年金第2号被保険者等とは、厚生年金被保険者のことをいう(国民年金第2号被保険者のほか、65歳以上で老齢、または、退職を支給事由とする年金給付の受給権を有する者を含む)。
注4 国民年金に加入することで、一定の要件を満たせば、基礎年金が支給される。
注5 厚生年金基金は、老齢厚生年金の一部(図の「代行部分」)を国に代わって支給する。
注6 個人型確定拠出年金(iDeCo)は、平成29(2017)年1月から加入対象者に企業年金を実施している企業の労働者や公務員、専業主婦等を追加し、基本的に60歳未満のすべての被保険者が加入できるように拡充された。
資料出所:第14回社会保障審議会年金部会(2024.4.16)資料より連合にて加工
公的年金の特徴
公的年金は社会保険方式で運営されており、負担した保険料の額と期間に応じて将来受け取る年金額が決定します。
なお、公的年金の財源は、保険料収入のほか、一定の積立金を保有しているほか、基礎年金の給付の2分の1は国庫(税)が負担することになっています。
公的年金の財政のしくみ
年金制度は長期にわたる保障のしくみであり、インフレなど社会経済の大きな変化があっても、生活の保障という役割を果たす必要があります。そのため、日本の公的年金制度は、賦課方式を基本とした財政方式で運営しています。賦課方式とは、そのときの現役世代の保険料でそのときの受給者の費用をまかなう財政方式です。
その上で、一定の積立金を保有し、その運用収益も活用し、少子高齢化で増大する保険料負担の緩和を図っています。
公的年金の財政の仕組み
資料出所:厚生労働省「平成28年度全国厚生労働関係部局長会議」(2017.1.20)
資料出所:厚生労働省「平成28年度全国厚生労働関係部局長会議」(2017.1.20)